ゴールドとドルの関係について
ゴールドについては約2年ぶりの記事となる。
以前の記事でこう書いた。「ゴールドにおけるその時代のその時代の価値の増減理由などそんな重要ではない」。その思いは何も変わっていない。理由は、各国が持っている債務とGDPを比較すれば、世界は依然、借金だらけであり万一デフォルトを起こせば資産リスクヘッジとしての通貨保有など元も子もない。一方ゴールドは、普遍的な価値を持ち続けている。増減はあるものの長い歴史がそれを証明している。
また、前回の記事で「ゴールド」が「最高のヘッジ資産になると思う。特にGDP比、借金大国トップレベルである日本人は、下がりだしている時に徐々に買い入れるべき」とも書いた。
下のグラフは、ここ過去数年のゴールドの価値(オレンジ線)と米ドルの価値(ブルー線)の価値の相関を表している。前回記事を書いた21年2月頃を境にドルが上がりだし昨年22年10月頃にゴールドの価値が底をうったように反転している。
22年12月に、ドルが下げ、ゴールドが上げ20年5月ぶりにクロス(反転)した。
約1650ドル/オンスを底にまたドルは上げるかもしれないという状況になった。
ただし、このグラフでもっとも重要なことは反転したことではない。ドルもゴールドもタイミングは違えど、互いにクロスしながらいづれも価値が高まっていることである。
株式だけでなくコモディティとりわけゴールドはいつの時代も資産運用に多少織り込んでおく価値のある資産だ。
ことわっておきたいが「米ドルもゴールドと同じではないか」という気持ちを持つかもしれないが、それはたまたまであり、同じ属性である通貨、いわば他の通貨もすべてそうなっているわけではない。世界的な唯一無二の存在であるゴールドはその事例を持たないというところに価値がある。
I LOVE GOLD 筆者